ドゥカティ 450 デスモ
1968~74年にドゥカが販売していた単気筒車で、250/350/450とラインナップ。
73年からこのイエローが採用され、日本で付いた俗称が「イエローデスモ」
その「デスモ」の由来で、ドゥカの代名詞「デスモドロミック機構」は、この単気筒から始まっている
デスモドロミックとは、現在もドゥカが市販車やMotoGPマシンに使う機構で
シリンダーヘッドのバルブ開閉を金属バネを使わずに行うメカニズムの事
通常バルブは、カムやロッカーアームで押し開け、金属バネ(スプリング)の反力で閉じているが、
これを機構的動作のみで強制的かつ確実に行う仕掛けで、スプリングの反力を越えてバルブを押し開ける動力ロスが減らせるし
スプリング依存から来る高回転域でのバルブジャンプやバルブサージングが発生しない機構
デメリットは、機構的に複雑で部品点数が多くコスト高。メンテナンス時のセッティングがセンシティブな事など
そのせいなのか、デスモドロミック機構はドゥカだけが採用中
因みに、日本3社のMotoGPマシンは超高回転に対応するため、金属バネを用いないニューマチックバルブ(空気バネの1種)を用いているが
これは市販車に転用不可で、MotoGPレプリカであるはずのRC213V-Sも採用していない
一方のドゥカは市販車と同じデスモドロミック機構のまま戦い、2022年のMotoGPではチャンピオンを獲得
日本では本車の様なセパハン車など存在しなかった昔から、GPレーサーと同じデザインや機構のバイクに乗れるという「ロマン」がドゥカティにはあった
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