いわゆる「安定感」を運動力学で説明すると、駆動力が正負に関わらず路面に加わっていること。 
 つまり惰性で流れている状態を人間は不安に感じる。 
 コーナーを惰性で曲がるとふらふら落ち着きがなくて怖いでしょ? 
 直線でも250ccなら6速でフケ切ってしまう経験があると思うけど、加速をやめた状態は路上を滑るようでちょっと怖い。 
 要は低速でも高速でも、コーナーがタイトでもワイドでも、どんな状態でも「速度に応じた駆動力」が加われば、車体は安定する。   
 コーナー入り口へのツッコミ、ブレーキのリリース(負の駆動力による直立応力が喪失)、バタッと倒し込んでぐいとスロットルを開く。 
 車体に正の駆動力が加わって倒れ込みが止まる、コーナー出口からのフルスロットルをなるべく早くできるように、 
 つまり倒れ込んだ姿勢の時間がなるべく少なくなるようにコントロールすることがレースでのコーナリングの全てだね。   
 ハーレーが意外とコーナーが楽しいのもトルクがたっぷりあるせい。 
 ちょいとスロットルオンで、シフトダウンもあまり神経質にならずに低速からでもぐいぐいと曲がってくれるから。 
 そこがロードタイプでも基本的に同じで、大排気量バイクならではのイージーライディング性能のひとつ。 
 ロードタイプの250ccだと常に高回転でトルクを維持しなきゃならないでしょ。 
 むしろ低排気量のライダーの方が繊細で高いライディング能力が要求されてるんだよ。
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